トタン波板取り付けのコツ(屋根工事)

こんにちは、たまに屋根の仕事もするブロック職人のほろです

いやいや、じつは屋根の仕事も多少は経験あります。以前の職場では学校関係や、工場なんかの屋根の改修工事などもやっていたので。。

屋根材っていっぱい種類ありますよね。今回は工場の自転車置き場に屋根を新設する工事で、角波トタンを張る仕事があったので、トタンをやビスをまっすぐきれいに取り付けるちょっとしたコツなどを書いてみます。

この記事では角波トタンの写真で説明しますが、記事の内容は普通の波板でも、ポリカの波板でも共通するのでこれから初めて波板屋根の取り付けに挑戦する方はぜひ読んでいただけたら少しは参考になるかと思います(^^)/

ただし本職の屋根屋さんではないので、細かいところのツッコミはご容赦ください(笑) また、作業方法も人によって違ったり、この記事の内容が絶対的に一番いい方法というわけではありませんが、DIYの参考程度にはなるかと思いますので、そんな前提で読んでみてください(^^;

かなり長文になってしまったので、お急ぎの方は赤文字だけ読んでください(;・∀・)

鉄骨下地に角波トタンを張る

今回使った主な道具

  • 充電ドリル
  • インパクトドライバ(プラスビット・8mmソケット等)
  • 定規代わりの角材(水糸でも可)
  • スケール
  • 水糸
  • ビス類(釘、プラフック、フックボルト等)
  • 脚立
  • 鉛筆等
  • 手袋


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↑屋根の取り付け作業は、手元に置くスペースがあるので、こんな感じのビス類などを入れる箱があると作業しやすいかもです。 脚立の上り下りの邪魔にならなければ、腰袋にビス(釘)を入れて作業もアリですね。

トタンを扱う際は、手を切らないように必ず手袋をしましょう。 薄手のゴム手袋が細かい作業もしやすいのでおすすめです。


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(写真が作業の途中からしか無いのが残念ですが)トタンやポリカ等の波板屋根を張る場合は、最初の1枚目を下地に取り付ける時点で屋根材の通りが決まってしまうので、取り付ける前に屋根材の先端に水糸を張ると、それを基準に真っすぐ取り付けることができます。 下地は直角が出ているとは限らない(※)ので、あくまでも先端に張った水糸を基準に屋根材を取り付けます。

また、屋根材(トタン)自体は直角が出てるので、多少の下地の歪みなら矯正しながら屋根材を取り付けると、下地も直る場合もあります。 逆を言えば1枚目を取り付けた後では、屋根を取り付ける面の強度が出てしまい修正できなくなるので、下地の歪みを直すなら1枚目を張る前に修正します。

※本来直角のはずの部分が若干ひし形、平行四辺形みたいに歪んでいる状態。

必要なら下地の枠の直角を確認する


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めちゃくちゃ雑な絵でほんと申し訳ないのですがw 説明用に急遽書いたのでツッコミはご容赦ください(笑)

例えば、↑こんな感じの鉄骨屋根下地(上から見た図です)にトタンを張るとします。黒い線が鉄骨で、青線が1枚目に張るトタンと見たててください。 大きな四角いものの直角を確認するには、対角をの寸法を測るのが一番正確です。(差し金などでは小さすぎて精度が出ません)

本当は一番外側の対角を測るのが一番いいですが、トタンを張る前に一人でサクッと確認するなら、赤線で書いたAとBの寸法を測れば大体の歪みがわかります。 数ミリの誤差ならそのままでも大丈夫と思います。もし完璧な精度を求めるなら、枠の一番外側で、二人がかりで寸法を確認しましょう。(ミリ単位で寸法を読むので、スケールの当て方も同じ様にします。)

直角が出ている場合は、AとBの寸法がほぼ同じになっているはずです。もし違っていたら、同じになるように力を加えて調整した状態でトタンを張りましょう。手で押さえていられない場合はロープ等を使います。トタン屋根程度の下地なら、トタン1~2枚ほど張れば、面で強度が出てくるので押さえなくても戻らない状態になるはずです。

調整のしかたは、例えばAが2100mm、Bが1900mmだったとします。(もし本当にこんなに違ってたらめちゃくちゃ歪んで見えるはずですがw) この場合、本来直角で作られた枠だとしたら、AとBの中間の寸法、つまり2000mmが正しい寸法なので、どちらかを2000mmに合わせるように調整すれば、反対も自動的に2000mmになっているはずです。 屋根以外でも、建築の現場では大きな枠などの歪みはこの方法で確認できるので、この機会にぜひ覚えておきましょう(^^)/

大きな鉄骨なんかの場合だと、調整用にブレスやターンバックルが付いているのは見たことあると思いますが、あれも直角を維持し、歪まないように安定させるためのものです。

(あーやだやだ、絵が下手すぎて。図面書くアプリでさくっと書きたいのに使いこなせてなくてアナログ人間なのがバレバレでやだやだ。。)


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また、トタンの波板には向きがあります。(もしかしたら無いのもあるかも知れませんが) 角波の場合は両端部が山になっていますが、よく見ると上にかぶさる方と、下になる方でツバの長さがちょっと違います。

・角波ではなく、普通の片面青色塗装の波板の場合は、断面図で表すと、W←のように両サイドが上向きに上がっているタイプと、M←のように下向きに下がっているタイプがあるので要注意です。 取り付ける際は交互に張っていきます。Wの上にMがかぶさる様にします。(重ね代は2.5山以上が推奨されているようです)ホームセンターなどで買う場合は同じ売り場に交互に積んであると思うので、買うときにしっかり枚数が合っているか確認しましょう。(店員さんが知らない場合もあるので要注意、枚数だけ言って任せてたら持ち帰ったら違ってた経験ありw)

・ガルバリウム鋼板の波板の場合は、塗装と違って表も裏もないので1種類ですが、張るときにやはりWMWMのように交互に重ねて張ります。

・ポリカの波板は片側が下がっていて反対側が上がっているので、種類は1種類だと思います。
ただし、ポリカ波板の場合は表と裏があるので注意しましょう。おそらく片面にだけ紫外線に強いコーティングがされているためと思います。(実物にはシールで注意書きが貼ってあるので見ればわかります。)

1枚目が決まったら…


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1枚目がビシッと下地の枠と直角、平行に張れたら、2枚目からは先端の水糸に合わせて、波板を正しい位置にセットしたら、ズレないようにまず1発か2発ビスを止めます。 

ズレ止めにビスを止めたら、バシバシ打ち始める前に、ビスを打つ位置に印をつけます。いや、別にこんなもんとまってりゃいいんだって場合は省略可ですがw ただ、この1工程を入れることによって、『下地の位置、ここらへんかなぁ』とか、いちいち神経を使わなくて済むので疲れないし、何より全部張り終わった時、ビス頭がビシッと整列してかっこよく見えます。(打ったところに下地がいなかった、なんて失敗も防げますしね)

やり方としては、1枚目の最後のビス(2枚目側のビス)の中心から、手前の下地の中心(目見当で大丈夫です)を結ぶラインに定規を当てて、ビスを取り付ける予定の山にだけ鉛筆等でしるしをつけます。 同じ作業はいっぺんにやった方が仕事が早いので、自分の位置から手の届く範囲内はまとめて全部印をつけます。 定規の長さは、1枚奥のビスから手前の下地に届く程度のものだと取り回しもしやすいと思います。

※僕の撮ってきた写真は定規が届いてないので悪い見本ですので参考にしないでください(;’∀’)

以上、一番重要なコツでした(笑) あとは、印の位置にドリルで下穴を開けてバシバシ止めていくだけです。波トタンに傘釘の場合は山の上からそのまま打ち込みます。

下穴が必要な場合はドリルで穴あけをします。波の山の上にドリルで穴をあけるのは慣れないと難しいですが、これもちょっとしたコツがあります。しるしの位置にキリが垂直になるようにドリルの先端を当て、ドリルを握っている手と反対の手で、まだ回転させてない状態でドリルのケツからゴツンと軽く叩きます。 するとトタンの表面に少しくぼみが出来るので、キリの先端が山から滑ってズレたりしなくなります。たまにツルっと滑りますからね(笑)

当てる→叩く→穴をあける→当てる→叩く→穴をあける…の繰り返しです。リズミカルに行きましょう(^^♪
以上、コツでしたw

下地が精度よく作られている場合は、トタンを上にあげる前に地上で、波板を数枚重ねてまとめて下穴を開けるという方法もあります。 下で作業したほうが体勢が楽だし早いですが、やり直しがきかないので穴を開ける前に下地のピッチが全体的に揃っているか必ず確認しましょう。
長さのある屋根の場合は2人以上で作業すると上下の移動が少なくて済むので作業効率が良いです。

そのほかに注意点としては、トタンに穴を開けた際に出る切子(キリコ。切りくず)はその日の作業を終える前に
必ずきれいに掃除しましょう。そのまま雨が降るとせっかくの新品の屋根にサビ跡がついてしまいます。 掃除やその他の作業でやむを得ず屋根の上を歩く場合は靴の裏をなるべくきれいにして、下地の上以外は体重をかけないよう注意しましょう。 薄い波板の場合かんたんにベッコリ凹みますからw 足場板を流せば完璧ですが…

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↑下穴を開けた後に、6角頭の5mmのドリルねじ(ビスの先端がドリル形状になっていてそのまま鉄板に打ち込めるビス。テクスなどとも言う)を8mmのソケットで打ち込んでいる様子。


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↑定規を当てる前に、目見当で下地の真ん中の位置に赤鉛筆でちょこっと印をつけたところ。(定規を合わせるための印)


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↑キリを真上から当てて、ドリルの後ろをゴンっって叩いてくぼみをつけてから穴開けをするとズレないです。


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この屋根たしか長さ12mくらいあったと思うけど、水糸張って付けたからビシッとまっすぐでしょ? まぁ下からは軒樋に隠れてほとんど見えないんですけどね(;^_^A

どうです?2個くらいは参考になる情報ありましたでしょうか(笑)  こんなの、屋根屋さんからしたら当たり前すぎる事でも、初めてだとちょっとしたわからない事って意外と結構ありますからね(^^; 覚書きを兼ねて記事にしてみました。

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コメント

  1. 板金屋 より:

    言ってる事分かりますが、基準となる角一カ所ビス止めして三枚位仮貼りして墨だしに合わせてからビス止めすれば軒先、けらば側もまっすぐになります。それよりも角波事態、壁外装材で屋根に使うのは禁止です。しかも貼りかた反対(半山側が下になる)どうしても角波で貼りたいのであれば、二山重ね(コンプリートバンド使用)、棟側水返し立上げ加工、軒先尾垂れ加工(水が屋根裏に逆流する)、傘ビス(フェルト仕様)。ようするに邪道で職人として許せない(お客さんが可哀想)以上。

  2. ほろ より:

    コメントありがとうございます。専門職の方からのコメントは大変勉強になりますし、ありがたい事です。この画像の現場では、駐輪場屋根の改修工事だったのですが、今回使った角波を取り付ける前に、既存の屋根が同じ仕様で取り付けてあり、元請けさんとお客様の希望で以前と同じ仕様にしてほしいと言うことで、この材料を使う事になったので(もちろん本来壁材であることは元請けさんとお客様にも確認、了承済みです)特に問題はなかった思っていますが…
    本来板金屋さんのような専門職の方が施工するのが一番いいのでしょうけど、手配がつかない、納期が間に合わない等の事情があってウチにきた仕事なのでしょう。こちらも仕方なく専門外の仕事を受ける場合は、できる限りのことはしますが、何もかもが完璧には行かないこともあります。しかしそれも含めてすべて納得いただいた上で、どうしてもウチでやってほしいと依頼を受けた仕事です。
    記事の内容はどう見ても一般の方のためのDIY向けだと思います。時間のある時に一度文章を見直して問題があれば内容を修正するか、べつに1記事くらい削除してもかまいませんが、はじめてやり取りする相手をいきなりぼろくそに言うのは良くないと思いますよ。せっかく専門知識をお持ちなんでしょうから、アドバイスをください(笑)それか板金屋さんのブログ書きましょうw
    以上、長文失礼しました

  3. ノリジ より:

    素人diyerとしては、めちゃくちゃ参考になります!!!
    20年前ログハウスを自力で建てたのですが、屋根材をアスファルトシングルで葺いたんですが、山の中故に苔が生えたり草が生えたり、寿命も短く。。。オンデュリン波板等も使ってみたものの今ひとつ気に入らず。。また新たに土地を購入してイチから別荘のような建物を建ててみようと使えそうな屋根材を探していてココにきました。。

  4. より:

    専門的にはNGでも、自己責任のDIY資料として、とても参考になりました!!
    > はじめてやり取りする相手をいきなりぼろくそに言うのは良くないと思いますよ。
    同感です。

  5. ほろ より:

    ノリジさんコメントありがとうございます、たいへん返信が遅くなってしまいすみません^^;
    20年前にログハウスをご自分で建てられたのですね!!すごい!ぜんぜん素人DIYの域を超えてると思います(笑)
    わたしの記事で参考にしていただけた内容があったなら、とっても嬉しいです、ありがとうございました(o^^o)

  6. ほろ より:

    コメントありがとうございます!返信遅くなってしまいすみません。
    わたしの記事の内容も中途半端で良くなかったのかも、と今は思う部分もありますが、、そう言っていただけると救われます!
    誰かの役に、少しでもなれば。。という思いがベースになっているので。 ありがとうございます(^o^)

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